2012年シンザン記念表彰式
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フランス人騎手クリストフ・ルメールで有名な話は、日本国内で唯一、ディープインパクトを破ったハーツクライとのことです。2005年の有馬記念で起きた世紀の一戦。ハーツクライは前走ジャパンカップで怒涛の追い込みを見せるも世界的名手デットーリ鞍上のアルカセットにハナ差屈しました。
ここで、ハーツクライが負けていなければ、ディープインパクトは国内無敗だった可能性が高いです。ハーツクライは追い込み馬。しかし、同じ脚質のディープインパクトとの勝負になれば勝てない。そこで陣営が取った作戦は、先行策。中山競馬場は大きくどよめきました。
誰もが予想していなかった奇襲戦法。それでも、ディープインパクトと武豊は慌てず騒がず後方から。向こう上面でハーツクライがロングスパートを開始。ルメールのゴーサインにハーツクライは反応し、一気に先頭にたち、直線の短い中山の4コーナーへ、ディープインパクトも追い上げましたが、ハーツクライとルメールの奇襲戦法にディープインパクトは苦汁を飲ませる敗戦となりました。
単勝1倍台前半。無敗の3冠馬ディープインパクトが国内で唯一敗戦をした1戦です。ルメールがジャパンカップ終了後陣営に脚質転換を助言しています。その事が見事に嵌った1戦でした。
この時ディープインパクトの主戦騎手武豊は【今日は飛びませんでしたね。いつもとは少し違った】と語っています。このハーツクライの世紀の奇襲戦法は10年近く経った今でも語りつがれています。それ程衝撃が強くファンの目に焼き付いた光景でした。